トレ・ビアンdays

40代・アラフィフ女の貧乏脱出計画

ハゲタカ

きっかけは母の「ボケ」でした。

 

いきなり暴露しますが、後期高齢者の母の貯金総額も2500万円くらいでした。

 

うちは元から裕福ではないのです。

 

ちょうど私くらいのペースでお金を貯めて、私の2倍強の年月が経ちました、って感じでしょうか。

 

まー、政府推奨額?、ギリギリってところです。

 

爪に火をともすようにして貯めていました。

 

その母が、父の死後、ボケてしまったのです。

 

認知症ではなく、ボケたって書いたのは差別用語を使いたいからではなく、結果的に認知症ではなかったからです。

 

柔らかく言えば(?)、頭がおかしくなってしまった。

 

肉親の「発狂」は私にとっても地獄でした。

 

私も発狂しながら、色々な病院をかけずり回りましたよ。

 

病院に連れていくのも大変で、梅雨の土砂降りのなか突き飛ばして玄関から追い出し、そのまま車に放り込んで連行したこともありました。

 

母は母で、私が入院手続きをしている隙にその病院から逃げ出したりとか・・・。

 

もう、これは、発狂老人の面倒を見た人しかわからないと思います。

 

母の姿を借りた化け物、という感じで、今までの信頼関係や愛情など瞬時に干上がり、恐怖と嫌悪と忌避の感情しか湧いてこなくなるのです。

 

私は自分の器も小さいし、介護に慣れていないので、「人格が崩壊したモンスター」と対峙し続けるのは辛かったです。

 

統合失調症とか脳髄液減少症だとか、いろいろな病気を疑いましたが、まあ、フツーに考えれば「配偶者ロス」だったのでしょう。

 

父と母は仲が悪かったので、まさか母が悼みの感情というか、喪失感に襲われるとは思っていませんでした。

 

しかも喪失感がここまでいや~な形で発露するとは夢にも思わなかった。

 

部屋にこもって静かに泣いていてくれれば「納得」なものの、そうじゃないのですもの。

 

怪物化するとか、わけわかりません!

 

 

それはそうと・・・本題に入ります。

 

その母は投資とか投機を少々たしなんでいました。

 

昔から宝くじ買ったりするような人でして。

 

私はお金に触ると精神が穢れると言わんばかり、そういうことが大嫌いで、軽蔑してたのですが。

 

定期預金すら「浅ましい」と思う人間でしたからね。

 

たかが数百円欲しさに口座を操作するいじましさがイヤ、というか。

 

自分があらゆることを我慢してお金を使わないことはOKなんだけど、お金欲しさが動機で行動することの全てがイヤだった。

 

精神とか魂は高潔、崇高であるべき、清廉を以て貴しとせよ、などと思っていたようです・・・ええ、割と本気で。

 

 

ところが、ボケて支離滅裂になった母は、野村証券からかかってくる営業電話にもまともな応答ができなくなってしまいました。

 

それで、しぶしぶ「清廉」な私が電話に応対することになったのです。

 

野村證券の母の口座には1500万円ほどがありました。

 

そのうち700万ほどを株?とかの投資に使っていたような気がします。

 

あとの800万は「国債(←良く分かりません><)」でした。

 

そして私はそのポートフォリオとやらを初めて見てみたのですが、なんと・・・ずいぶんと損してたんですよ!

 

衝撃を受けました。

 

な・・・なんで投資のプロが素人にアドバイスして、お金が減るの!?

 

証券会社に入社する人って、一流大学の経済学部かなんか出て、みっちり経済なり投資なりを勉強した人々なんじゃないの?

 

わけわかんないアメリカの株とか、ブラジルどーのこーのとか、トルコリラ建てのなんちゃらとか・・・。

 

母はボケる前から野村に勧められるままに投資商品を買って、そのまま損してたようです。

 

私は密かに野村からの撤退を決めました。

 

勝手に(笑)

 

ええ、独断で。

 

そして、「認知症の」母の財産管理人になることを申し出ました。

 

母の状態に手を焼いていた野村の方も賛同してくれました。

 

(お金を管理することが苦手な私が「財産」「管理人」て・・・、よっぽどですよ!)

 

手続きとしては、私と母が一緒に野村の支店長さんとスカイプで話して面接をし、書類2枚に母と二人で署名して捺印して終わり、でした。

 

簡単なものです。

 

私は実家に来訪した営業女性と一緒にニコニコしながら和やかに手続きを終えました。

 

野村の人は「またお嬢様とは、新たな資産運用についてご相談させてください。お電話します」とかおっしゃってましたので、「私はよろしくおねがいします♡」とニコニコして頭を下げ、お別れしました。

 

そして・・・速攻800万円の国債を換金して引き出したのです。

 

(あとの700万は良く分からないし、余りにも損しているから手を付けらレズ)

 

焦った野村證券からは電話が来ましたが、ガン無視です(笑)

 

いや、オタクとは手を切るよ、私は。

 

うちの母の大事なお金を増やすどころか、減らしたから。

 

だいたい投資で資産を増やすなんてとても難しいことなのに、証券会社がこんなに栄えてて、社員はいい給料もらっているのは何故なのでしょう?

 

オタクの一等地の自社ビルも、役員報酬も・・・預けている人の資産の一部ですよね。

 

どうやら、私はそういうのが許せないタチらしい(笑)

 

100万円も人の金溶かしたんなら、給料返上しろ、いやなら小指つめろくらい思います。

 

貧乏人のルサンチマンとでもなんとでも言ってください。

 

まあ、もともとお金が嫌いですし、お金に携わる人間も嫌いですし、要は銀行とか証券会社の人間が無意味に嫌いだったんだと思います。

 

ハゲタカってNHKドラマ、2回くらい見たしね!(←内容を分かってない)

 

登場人物で尊敬できるのは町工場の職人だしね! 

 

 

で、私は勝手に「母の気が狂ってる間にハゲタカに食い荒らされた大事な資産の損失を私が埋めてやる!」と決意するのです。

 

 もし、野村証券の人がこれ読んだら、「ちょ、待てよ!ハゲタカちゃうやんか!(野村證券て元は関西の会社よね)」って言うんだと思いますが、とにかく私視点でお話するとこういう流れです。

 

こういうわけで、私は突如、恋愛より、仕事より、お金のことを考えるようになりました。

 

 

ちなみに、これ、7カ月前くらいの話なんですが、今では母はケロッと治りました。

 

一過性のもの(老人性鬱?)、だったんでしょうね。

 

メデタシ、です。

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